(323) モンゴル日記(49)

モンゴル日記

【「フラワーセンター」にて】

 写真は、フラワーセンターに入っている花屋さんである。 ここは筆者がよく知る人、つまりソヨーチ社のD社長の兄であるU氏が経営していて、同社のグループ企業の一つである。

 店を訪ねた時、従業員の女性たちが輸入したバラを加工する作業をしていた。写真はその場面である。まず 左側の女性が、一本一本の花にかぶせてあるネットをさっと外す。そして、その閉じていた花の中心部に「ふっ」と息を吹きかける。そうすると 花が少し開き、それを真ん中の女性の横に置く。

 その彼女は今度、花首をそろえたうえで、小さな花束をこしらえる。一方、右側の女性は大きな花束づくりを担当する。それら一連の動作が手慣れており、見ていてもあきない。とくに左側の女性の作業は手際よく、すばやかった。写真で、彼女の右手で持った花がボケているのはそのためだ、と思う。

 これらの花束は、6月1日の「母と子の日」向けに、市役所から受注した仕事らしかった。この日も、とにかく花が売れる特異日らしい。モンゴルでは、こうした“もの日”が少なくない。

 ところで 「フラワーセンター」とは、この三階建てビルの名称なのだ。以前から花屋が入居していたから、こう呼ばれるようになったらしいが、この建物のロケーションは抜群である。目抜き通りに面していて、角地にある。人の集まるスフバートル広場からも、ノミンデパートからも近い。そして ここの現在のオーナーは、実はソヨーチ社なのだ。

この場所は多くのガイドブックにも載っている。 日々好日、日々感謝。 (K.M)