(326) モンゴル日記(52)

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【ウランバートル市 第5学校】

 写真はウランバートルの第5学校である。以前 紹介した第23学校とはだいぶ趣が違う。筆者の感覚からすると、下町の学校のような気がする。周囲はふつうの街並みがつづき、商店やレストランはあるが大きなビルなどはない。通りかかった時は、リュックサックを背負った子が多かった。時刻も午後4時半を過ぎていたから、そろそろ下校する頃だったのだろう。

 でも、校庭は外遊びに興じる子供たちでいっぱいだった。喚声をあげながら、鬼ごっこのような遊びに夢中になっている女の子たち。一人で懸命に、あるいは集団でダイナミックに縄跳びをする子らもいた。また、校庭の隅をローラースケートで滑る男の子も見えた。

 一方、子供たちを迎えに来た祖父母らしき人たちの姿も見えた。おそらくベンチに座っている年配者は、そうした人々と思われる。

 ところで ウランバートルを最初に訪れた時、最も驚いたのは道路を横断する少年たちの俊敏さであった。行き交うクルマであふれる幹線道路の四車線で、わずかの隙を見つけススッと車列を横切り、反対側に駆け抜けてしまう。ほんの数秒のことで、そりゃ危険だが見事だった。

 そうした素早い動きや瞬時の判断力は、こうした常日頃の外遊びによって培われるのではなかろうか。そして こうしたことが結局、“自ら生き抜いていく力”を高めることになるのでは。そんな気がした。近ごろ日本では、外遊びをしない子供たちがいろんな点で問題になりつつあるようだが。

やわな子供たちでは世界競争は勝てない。時々心配、時々憂慮。 (K.M)