(278) モンゴル日記(8)

モンゴル日記

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【冬のテレルジ⑧  雪原の輝き】

  上の写真で雪原を歩いているのは、Uさんである。ウランバートルに戻る日の午前、筆者と共にゲルキャンプの周辺を歩きまわった。ウランバートル中心部に住む彼は、朝に散歩をするらしい。そのうえ筆者より若いせいもあろう、やはり足は速い。この時は付近の丘陵を上ったり下ったり・・・。筆者は散歩中、一度も彼を追い越したことはなかった。

 一方、下の写真は雪原に積もったパウダースノーで、それを拡大したものだ。それが雲母のような氷結になって、陽光を浴びると反射する。きらきらと輝く。それがいたる所にあるのだ。雲一つない青空のもと、空気は乾いていてひじょうに冷たい。けれど、広大な雪原のあちこちが光り輝くのだ!実に印象的な風景だった。

 そして その光る雪原の上を、キュッ,キュッと乾いた音を立てながら進んで行く。これも気持ちがよい。新潟市あたりに積もる重い雪では、こうした音にはなりにくい。ギュウッ,ギュウッというような湿った音を発する。ところで、ここの積雪の深さは20cmくらいはあったろうか。履いていたブーツがもぐるということは、ほとんど無かった。

 さて夏になると、この大雪原は一面の草原やお花畑に様変わりする。そして 牛馬や羊、あるいはヤクの草を食む姿まで目撃できる。だいたい生まれて初めてヤクを見たのも、乗馬をしたのもここでだった。そうした様子は、このブログの(78)号から(94)号の中で紹介しているが。

その気になれば、テレルジは四季を通じて楽しめて 日々好日、日々感謝。 (K.M)