(418) モンゴル日記(133)

モンゴル日記

【 鳩の飛来 】

 久しぶりに〝鳥〟をテーマに書く。

 ある時、部屋のベランダに一羽の鳩が飛んで来た。それは突然のことで、ビックリした。このマンションで生活をスタートさせて、初めての出来事だ。

 だから 飛んで来た時は、思わず「おおっ!」と、声をあげた。それもモンゴル時間で言えば、午後7時半頃のことである。その時、「よく来てくれたモンゴルコバトよ、疲れた日本人のもとへ・・・」と、話しかけたい心境だった。

 栽培上の問題や経営に関するパートナーとの意見の相違など、少しばかり憂鬱な気分に陥っていた時だった。だから、こうして彼(彼女?)が来てくれた時は、ポッと心に明かりが灯ったようだった。

 たしかアグネスチャンが書いていたと思うが、香港から親類を呼んで浅草寺へ連れていったら、あたりの鳩を捕まえようとしたという。食材としてである。筆者はふつうの日本人だから、そんなマネは絶対しない。けれど、飛来した鳩には「糞だけはベランダに落とさんでくれ。それなら時々は来てもいいぞ」と、虫のいい,イヤ鳥のいいお願いはした。

 帰国してから、久しぶりに鳥博士に判定をお願いした。ハトは日本で一般的な種類のドバトということだった。ところで ハトで思い出したが、モンゴルの大統領でオチルバトという人物がいた。落ちるどころか、2度も大統領をつとめた政治家だ。

このハトの飛来にはちょっと感激した。日々好日、日々感謝。 (K.M)