(420) モンゴル日記(135)

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【 奇妙な液体と青い朝 】

 左の写真。キッチンのボードの上に、まるでアリューシャン列島のように転がっている液体。懐中電灯に照らされて、白っぽく見えた。けれど、実はこれ真水である。正確に言うと、水道水の湯ざましである。前夜に電気ポットで沸騰させたものだ。

 それがこのように透明でなく、まるで牛乳のような白い液体に見えた。こんな現象はこれまで経験したことがない。こりゃー不思議,不思議!急いで撮った写真がこれだ。

 現地では、こうした湯ざましが安価で安心と言われている。「シャチョー、水道水は絶対そのまま飲まない方がいいよ。沸かしたものを飲んで」。モンゴル初訪問のときから、親友B氏がこう注意してくれた。だから、それを忠実に守っている。

 まァ旅行のガイドブックにはだいたい書いてあるが、飲み水についてはどこへ行っても気をつけていた。短期間の滞在なら、欧州でも北米でもミネラル・ウォーターを飲んでいた。

 さて話を戻す。これは夜中に小用で起き、再びふとんに戻る時だった。水が欲しくなり、ポットの水をカップに注ぐときにこぼした。そのこぼれた水滴が正体である。

 右の写真はそのあとの早朝風景だ。再び眠りにつけなかったので、起き出して外を撮影。ウランバートルの夜明け前と日の出の間の、青い時間帯だった。空気や物体がみな青めいて映る。不思議で魅力的な時間なのだ。

明け方は 日々青日、時々不思議。 (K.M)