(620) モンゴル日記(335)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて83 】

北モンゴル最奥部を訪ねて83

北モンゴル最奥部を訪ねて83

 写真上が、毎朝利用していた原始的な和式トイレだ。立て付けが悪いのか、このドアはピチッとは閉まらない。だから内側から引っ張っても、かなりすき間があいた。もう面倒なので、開けっ放しで用を足すようになった。けれど,こちらの方が開放的で落ち着いた。

 それに筆者は毎朝,早い時刻に起きていたから、誰かとかち合うことはほとんど無かった。たまーに他の誰かが用を足そうとこちらに近づいてきても、けっきょく前号で紹介した隣のトイレに入ったようだ。

 それに,この外がよく見えるトイレに入っていた時には、楽しいシーンに1度遭遇した。目の前の草地をリスたちが忙しげに行ったり来たりしたのだ。そのときは力むのもこらえて、静かーに眺めていた。後で分かったことだが、どうやら彼らは前号で書いたトイレ跡の窪みで生活しているようだった。

 ただ,この和式トイレ、実は2人用だった。内部には仕切りもないのだが、もう1人が入れるような作りになっていた。つまり,隣も写真のように床板を1枚外してあって、人が跨ぐようになっていた。さすがに誰も入って来たことはなかったが。

 ところで下の写真は用を足したあと向った、朝のシシケッド川だ。爽やかな空気が漂い、あたりは無風で静寂に包まれていた。この後,隣り組の遊牧民一家の奥さんらしき女性が近づいて来た。

 あーっスッキリした!日々快便、日々快朝。 (K.M)