(288) モンゴル日記(15)

モンゴル日記

モンゴル日記

【展示即売会 ⑥】

 うちのブースにはときどき面白いお客もやって来た。

 写真上は7日つまり婦人デーの前日昼ごろ、ブースにやって来たお客さんである。スキンヘッドで少しいかつい表情だったので、思わず「おおっ!」と緊張した。その彼がチューリップを6本も買い上げてくれた。それは意外だったが、みな違う品種を選び出した。そして、それらを一本一本きれいに包んでくれというのだった。

 こうした要望は時々あったが、6本というのはあまり無い。女性スタッフ二人はすぐに、慣れた手つきで作業を始めた。セロハン紙で一本づつきれいに包み、仕上げにリボンを付ける。ところが、それで間に合わないと判断したのだろう、新潟市役所のTさんが気を利かして、不慣れながらその作業をはじめた。彼は今回、市農林水産部から派遣されて、筆者たちの支援業務にあたっていたのである。

 彼はおそらく、そんな事を今までやったことが無かったのだろう。だから、作業がぎこちなく、花もなかなかきれいに包めない。何度か、やり直した。それを目の前で見ていた“スキンヘッドさん”は、苦笑いをしながら「そうじゃない、こうやるんだよ。俺がやるから、あんた手伝って」とでも言ったのだろう(勿論モンゴル語で)。その場面が上の写真である。

 また写真下は、少年たちが母親に渡すのか,ガールフレンドにプレゼントするのか、ブースにやって来た場面。このうち、2人がチューリップを買ってくれた。

日本ではなぜ、バレンタインデーがチョコレート業界に食われたのだろう? 日々競争、日々切磋琢磨。 (K.M)