(450) モンゴル日記(165)

【 運び入れた植物② 】

 

 写真左は箱から出したボケである。写真右はその拡大写真だ。花蕾が少し膨らんできていたので、前号で書いたように、荷造りでは根もとから上を新聞紙でくるんだ。そのため、蕾はほとんど落ちなかった。

 これらのボケは品種的には4種類が混じっていた。新潟はその特産地だが、こちらに輸入することを始めて3年目。2年目の販売の時から、〝ボンサイ ボケ〟と言いながら売りはじめた。そのせいか、買い求めて行く人が徐々に増えている。モンゴルの人々にとっては、ほとんど馴染みのない植物だったろうが。

 だから、ボケは今や春の花木としては有力商品である。けれども、これまで開花はどうしても3月8日の婦人デーには間に合わなかった。今年も実はそうだった。しかし、社員のT嬢はちょっとしたアイデアを考え出した。

 それは、陳列した未開花のボケの前に、ボケの花のカラー写真を飾った。その美しい写真が載った本を、ページを開いて置いたのだ。それは以前、筆者が彼女に与えた本だった。これはいわば、売り場での新しい販売促進の手法となった。その結果、それらの写真に目をやり彼女に質問をして買っていくお客さんが、確実に出てきた。中には商品を買わずに、その写真をスマートホンで撮影していくだけのお客さんもいる。効果は間違いなくあったようだ。

販売促進で、あの手この手を試してみよう。 日々好日、日々感謝。 (K.M)