(311) モンゴル日記(37)

モンゴル日記

モンゴル日記

【5月の雪】

 この号から、先月(5月)下旬にウランバートルに渡ったときの話になる。

 まず今回ビックリしたのは、新潟~インチョン経由で訪れたウランバートルの低温だった。5月27日の夜のことである。乗り継ぎのために午後の2時間ほどを過ごしたインチョンでは、半袖の人たちも少なくなかった。しかし、チンギスハーン空港に到着し、いつものように迎えに来てくれたBさんと外に出たら、「おおっ寒う!」

 小雨だったが、Bさんは「カタオカさんが雨を持って来てくれたよ」と、喜んでくれた。多くのモンゴル人が訪問客のあった時に雨降りだと、こう言うのだ。

 しかし、何度も「寒いっ!」と口にしたら、Bさんは「シャチョー、そんな薄いコートしか持ってこなかったの。昨日から寒くなって、今は0度だよ。明日わたしの厚いコートを貸すよ」「大丈夫。下に毛糸のベストを着てるもの」

 いつも通りにインターネットでこちらの天気予報は調べてきた。滞在期間中の最低気温 は0℃、最高気温は26℃となっていた。正直、朝晩は寒くても昼間はどうせ暖かくなるんだ、とタカをくくっていた。しかし こうなると、ベストを持ってきたのはベス トの策だった。それに半長のズボン下も持ってきていた。

 写真上は、ホテルに向かう途中、車のフロントガラスに降ってきた雪である。雨が雪に変わったのだ。また写真下は、翌朝のホテルからの眺めである。周辺はうっすらと白くなり、近くの山々は完全に雪化粧となった。

新潟の冬と初夏が同居しているようなモンゴルの五月。でも、日々好日、日々感謝。 (K.M)