(312) モンゴル日記(38)

モンゴル日記

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【ソヨーチ社の第二温室】

 写真は上下とも、ウランバートル近郊にあるソヨーチ社の温室の中である。農場に建てられている三棟の温室のうち、これが二番目の大きさだ。とは言え、面積は6,000㎡もある。今年この温室内では、面積的には9割ほどを草花の栽培に、1割ほどを樹木の実生苗の生産にあてていた。数年前までは春が訪れ暖かくなると、ここではトマトを栽培していたのだが。

 草花ではマリーゴールドやペチュニアを播種し、現在は30万本の苗が育っているという。写真上がその状況である。また、ここは4月に新潟から輸入した鉢花の臨時栽培場にもなった。

 ウランバートル市内でも、近ごろは緑地や広場には花壇が設けられ、また道路の所々にも草花が植えられるようになってきた。そして、そういった場所に花苗を植栽する仕事も、近ごろソヨーチ社は受注している。昨年は、スフバートル広場の花壇に一年草を植える業務も頼まれたらしい。

 そうした用途に大量の花苗が使用されても、当然 使い切れない場合もある。けれども そうなった場合、同社は自前のガーデンセンターで一般販売に転用する。それはそれで売れるらしい。

 一方、写真下は樹木の実生苗の栽培の様子である。どうやら針葉樹らしい。発芽率も悪くないようだ。これだけでもひょっとして、何十万本にも達するのではなかろうか。なお 列状に等間隔で伸びている管は、暖房用の温湯が流れるパイプである。これが毎年5月15日になると、供給がストップされる。

大量の植物が元気に育つようすを眺めて 日々好日、日々感謝。 (K.M)