(611) モンゴル日記(326)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて74 】

北モンゴル最奥部を訪ねて74

北モンゴル最奥部を訪ねて74

 牛たちはキャンプに度々やって来た。そのことは前に述べた。しかし今回は上の写真のように、草を食べるのはそっちのけにして、日かげに入ってドデンと休む猛者が現れた。「おおっ!」、思わず驚いた。「しかし・・・どこか具合でも悪いのだろうか?」この牛は大きな体で、きっと体重は何百キロもあっただろう。

 彼(彼女?)は夕方,10頭前後の仲間といっしょにキャンプに入って来た。まァ,体はいちばん大きいようだった。そして態度もデカかった?! コテジに体を寄せて、こんな風に日差しを避けていたのはこの1頭だけだった。おそらくグループの中ではボス格と思われる。そして,ひょっとして腹は空いていなかったのかも知れない。

 北モンゴルと言えど、たしかにこの日は暑かった。晴天だったこともあり、昼間はいっとき32,33℃に達したようだ。それで筆者たちも日かげに入ったり、コテジに逃げ込んだり。

 ところで,下の写真である。これが前にも言及したことがあるが、ツーリストキャンプを囲っている柵の出入り口なのだ。滞在中ずーっとこのままの状態だった。機能など果たしていない。ほんと、オブジェなのだ。しかし,こちらもそれが全く気にならなくなった。結局,この牛たちは20時過ぎまでいた。

 大らかな景色と大らかな人々のなかにいると、こちらも大らかになる?! 日々ゆったり、日々大ざっぱ。 (K.M)