(616) モンゴル日記(331)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて79 】

北モンゴル最奥部を訪ねて79

北モンゴル最奥部を訪ねて79

 時刻は早朝5時50分過ぎ。たちまち霧がうすくなってきた。そして視界が広がってくる。上の写真のように、もう数十mくらい先が見えるようになってきている。写っている柵はキャンプの北側の部分だ。

 下の写真はキャンプ全体のようすである。撮影記録を見ると、上の写真の1分後なのである。それだけ急速に霧があがっていったのだ。もちろん他のメンバーは誰ひとりまだ起きだして来ない。だいたい遅くまでやっているのだ。オヤジたちは飲みつづけ,若者たちは喋りつづける。筆者は新潟で暮らしている時と同じで、午後10時を過ぎてくると眠気に襲われる。現在モンゴルはサマータイム制を採っているので、日本との時差はない。ただ屋外は日本と比べ物にならないほど遅くまで明るいが。

 さて,こうした霧のなかにいるのは悪くない。独特の空気を感じる。何だか,いっとき別世界に迷い込んだような気さえする。が,まもなくすると雲は浮かんでいるものの、晴天が望めた。

 ちょっと考えてみた。どうしてこんなに深い霧が発生するのか?おそらく,それはシシケッド川とテングス川という二つの河川に挟まれた地形だからだろう。そして,降雨量の少ない土地だからこそ、この霧は植物たちにとっても大切な湿気なのだと思う。

 結局この朝、他のメンバーが起きてきたのは8時近くになってからだった。日々別世界、日々異体験。 (K.M)