(618) モンゴル日記(333)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて81 】

北モンゴル最奥部を訪ねて81

北モンゴル最奥部を訪ねて81

 ここで拝む朝日は格別だった。深い霧が消え去って、しだいに東の空が明るくなってくる。そして,たちまち日が上る。その間、数十分のドラマだった。だいたい新潟では,こうした日の出はなかなか見ることができない。

 目にする景観のなかで、自然物と人工物との割り合いで言えば、新潟市あたりでもやはり人工物が多めになってくる。人工物を極力避けたいのであれば、やはり山奥などに行くしかないだろう。しかし,北モンゴルのレンチンルフンブ村のこの辺では5組の遊牧民家族のゲルと、筆者たちが寝泊まりするツーリストキャンプ以外はほとんど人工物は見られない。

 モンゴルを訪れたことのある日本人の間では、その星空のすばらしさは比較的知られている。しかし自然景観といえば、それに劣らず月の風景もなかなか情緒に満ちたものだ。それに,この日の出の美しさがある。

 日の出前後の,数分の劇的なドラマもなかなか感動的なのだ。暗い世界から輝く世界へ、あっという間の場面転換なのだ。これもモンゴルの田舎の風景の魅力だ。そもそもこちらでは晴天日が多い。だから,日の出のドラマを見ようと思えば容易にできる。ウランバートルで毎朝日の出を拝むことも兼ね、自宅からザイサンの丘までウオーキングをする友人がいるくらいだもの。

 異郷の風景は目と心の疲れを取り去ってくれる。日々 ストレスゼロ、日々気分転換。 (K.M)