(626) モンゴル日記(341)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて89 】

北モンゴル最奥部を訪ねて89

北モンゴル最奥部を訪ねて89

 件の”環ポリおじさん”が持って来た解説板や冊子を、みなが回覧し始めた。解説文はモンゴル語のため全く読めなかった。が,写真はよいものが多く、また頑丈な装丁だった。その中でまず気に入った写真が上・下だ。

 上の写真はそのなかの,ある冊子の表紙の下半分だ。この地方独特の美しい風景である。湖沼,河川,樹林そして雪を頂く連山。どうやら,今回のツアーの当初の目的地がこの写真の地域だったらしい。ああ,行きたかった!ただ,この表紙に貼られたテープやあちこちの傷みは、かなりの回覧者数と年数を感じさせた。そして、彼の仕事熱心さのようなものも感じさせた。

 一方,下の写真は1ページ全面の、トナカイたちの渡河のようすである。彼らは泳ぐのだ!かつて『ダーウィンが来た!』で、単独で海を泳ぐシカを見たことがある。が,ふつう鹿たちは泳がない(泳げない?)と思う。奈良公園のシカが池で泳いだ,なんて話は聞いたことがない。しかし,この写真のトナカイたちは群れで川を泳ぎ渡るのだ。ビックリした。そして,その美しい風景に見入った。

 ところで,この下の写真、時期はおそらく秋ごろだろう。なぜなら,川の中の抽水植物が枯れ始めている。それに対岸の岸辺のおそらくヤナギ類の紅葉?,また一部針葉樹の黄葉も見られるからだ。

 一度はトナカイの渡河を実際に見てみたいものだ。日々刺激、日々新鮮。 (K.M)