(660) モンゴル日記(375)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて123 】

 合流地点手前のシシケッド川の岸辺から、舌のようにカーブになった縁を移動。つまりシシケッド川右岸からテングス川左岸方向に動くカタチになった。すると,こんな場所が広がっていた!おそらく水深はそれほどないが、底が泥土らしき止水域だった。これは意外、こんな場所があろうとは!さらに,ここでは水生植物が目に入ってきた。

 モンゴルではこれまで,水生植物を一ヶ所で何種類も見つけた場所はなかった。以前 訪ねたことのある国立公園のテレルジにもそれはなかった。筆者が見た限りでは、せいぜい2,3種類。しかし、ここダルハッド・バレーではシシケッド川の抽水植物,沈水植物だけでも、きちんと調べ上げれば6種以上にはなるだろう。

 つまりシシケッド川右岸側では浅瀬から川中にかけて、びっしりとヒルムシロ属と思われる沈水植物(浮葉植物)が川底に生育していた。それにその他,マツモの仲間のようなモ(藻)も見られた。一方,左岸側の浅水域にはヨシやガマが群落を形成していた。またカヤツリグサ科らしき植物も1種見られた。

 そのうえ,この止水域での水生植物である。数種類が新たに加わろう。だから合計すると,ここでは10種以上にはなるだろう。中でも興味をそそられたのが、下の写真に見られる浮葉植物である。それは日本のエゾノミズタデに似ていた。

 合流点 意外な場所に、意外な植物。 (K.M)