(698) モンゴル日記(413)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて161 】

 こうした風景のなかを突っ走っていった。ウランバートルめざして。ただ申し訳なかったが、運転は常にB氏だった。

 筆者が国際免許を取り、こちらでクルマを運転するのは法的には可能だろう。しかし,それは絶対にしたくない。自信がないからだ。荒くれでガサツな運転者が少なくない土地だもの。だから合弁会社の現地社員T女史はよく運転するなァ、と感心する。まァ女性のドライバーは見ないこともないが少ない。

 一路ウランバートルへ。だからこの復路では、休憩は基本的には小用だけ。撮影もこの時にしかできない。後は峠で2度だけ,小用とコーヒーだった。

 ところで道中で目が行くのは、植物ばかりではない。動物もある。圧巻だったのは路傍で目撃した牛の交尾の場面だった。生まれて初めて目にする光景に、「おおっ!」。その時、B氏はクルマの速度はだいぶ落としてくれたが、止まってはくれなかった。「シャチョーはこういう場面に興味があるんですか?」と,まるでからかっているような口ぶり!筆者はただ、人間を含む動物のいろんな営みに興味を抱いているだけなのに・・・。

 もう1点、動物に関して気づいたこと。それはリスの轢死体の多さだった。きのうテント設営地を出発してから15匹は数えた。大半が道路横断の際にやられた様子だった。合掌。

 道路にはリス受難の光景、そして牛の,命を創り出す光景。 (K.M)