(158) 常緑マユミ

常緑マユミ

常緑マユミ-2 

 写真の植物は常緑マユミである。撮影時期は1月上旬である。原産地は中国という。栽培場所は、まだ残雪に囲まれているビニール温室の中だ。

 日本のマユミと比べると、果実(蒴果)の色が違う。日本種の果実はふつうピンクを呈する。それに対して、これは熟してくると橙色になる。また、その色付きの時期も日本種は晩秋から初冬にかけてだが、これは冬に入ってから発色してくる。(※蒴果 成熟すると果皮が開く果実。ユリ科植物など。)

 最近その温室に再び入った。ところが、その果実が全く無い園主に尋ねたら、その実を摘み取ったという。野鳥がそれを食べに来るので、そうしたらしい。とは言え、彼はしっかり種子を取り出し、蒔いていた。           

 冬でも日中晴れ間があると、ビニールハウスの戸を開ける。ふつう温度調整と換気を兼ねてそうする。すると、野鳥が鉢植えの実を見つけて侵入して来る。       

 似たことは筆者も経験している。最近では自宅前の南天で起きた。その南天は大きな実の房を五つほど付けていた。その実を啄ばみに、野鳥が何羽か通って来ていたのは目撃していた。ところが驚いたことに、連中はそれらを数日のうちに一粒も残さず食べ尽くしてしまった。

  後日 野鳥の種類について、例の鳥博士に問合せをした。答えは、ヒヨドリかツグミだそうである。そして、この辺りではおそらくヒヨドリでしょう、とのこと。

野鳥が望むなら、追い払わずに好きなだけ食べさせなさい・・・何やら良寛様みたいな声が聞こえてきた。 日々好日、日々感謝。 (E.O)