(163) 3月のウランバートルで③

モン婦人デー

モン婦人デー

【婦人デー】

 写真上・下とも、展示会最終日3月8日の「婦人デー」の午後の風景である。お父さんたち(?)が、新潟産のチューリップを買ってくれた。きっと奥さんに贈るのだろう。(ただし、写真上の左側の男性は親友Bさん、右側で花束を作っているのがT嬢である。前述したように、二人とも展示会の手伝いを一生懸命やってくれた。)

 婦人デーはモンゴルやロシアなど旧社会主義国に設けられた特別な日である。国をあげて女性に感謝をする日で、モンゴルでは祝日で休みとなっている。この日ばかりは男性が日頃の感謝の念を込めて、身近な女性や親しい女の人に花を贈るのだ。モンゴル中で男の子が母親に、ボーイフレンドがガールフレンドに、夫が妻に花束を渡す。

 こうした訳だから、この婦人デーはモンゴルの花屋や園芸店にとって一年で一番の稼ぎ時なのである。どこの花屋でもお客さんの行列ができる。そんな光景は日本では想像できない。しかし、モンゴルでは当たり前なのである。2009年3月8日、筆者は初めてモンゴルを訪れ、その場面を目にして驚いた。それから、モンゴル通いが始まったのだ。

 ところで前日には、満開のチューリップを選んで17本も買って行った若者がいた。Bさんに聞いたら、彼は職場の女性達みんなにそれを贈るのだという。ウランバートルではこんな風に、前日に職場をあげて女性たちに花を贈ったり、彼女たちのためにパーティーを開くなどする事業所が多いという。粋な習慣が根づいているようだ。

どこの国でも花があれば 日々好日、日々感謝。 (E.O)