(199) 初夏のモンゴル③

国家的禁酒日1

国家的禁酒日2

【禁酒日】

 滞在中の6月28日がモンゴルの国会議員選挙の投票日にあたった。モンゴルの国政を左右する最も重要な選挙である。写真上は、その選挙結果に関してトップ記事で伝える翌日の朝刊各紙だ。

 4年前の同じ選挙の際には、選挙不正や開票結果に不満を抱いた国民の怒りが爆発し、5人の死者まで出す暴動が起きた。その際、多くの暴徒が酒に酔っていたという。

 そのためか選挙法改正が行われ、観光客にも影響が及ぶ点が出てきた。投票日とその翌日が国の休日となっているが、このこともそれ以来なのかどうかは知らない。しかし この2日間が禁酒日になったのは、その事件が発生したのが原因らしい。だから それ以降アルコール類の販売と提供が禁止され、どこに行っても酒は手に入らないし、飲めない。この措置は酒飲みの観光客にとってはちょっと辛い。写真下は、スーパーの飲料品の棚に貼られた酒類販売の不可を示す札である。

 その上 親友B氏が変なことを言い出した。「シャチョー、お酒飲めないのは7月1日もそうだよ!」「ええっ?」「毎月1日も禁酒日として法律で決まったの」「それじゃあ、6日間の滞在中3日間も禁酒じゃないの!体に悪いよ」「?・・・まァ、いろいろ考えます、シャチョー」

 ある調査によると、モンゴルでは成人男子5人に1人がアルコール依存症という結果が出たという。そうした深刻な事態を憂えたからかも知れない。

 なお今回の選挙では、現役議員だった元旭鷲山や初の立候補だった元朝青龍の兄などは落選した。

自主的な休肝日なら 日々好日、日々感謝。 (E.O)