(202) 初夏のモンゴル⑥

モンドガナ遠望

モンドガナ岩

【ドゥガナハッド―吹く風と青い空】

 農場を後にして、「ドゥガナハッド」に向った。初めて訪ねたが、名の知られた景勝地らしい。日本のインターネットでも紹介されているほどだ。上の写真の通り、草原があり山があり森林も豊かである。そして岩山も所々にあり、とくにドゥガナ・ロックと呼ばれる巨石はここの象徴らしい。下の写真がそれである。

 ここには こぎれいなゲル・キャンプや宿泊施設も設置され、少年少女から大人まで大自然のなかで過ごせる。ハイキングやキャンプはもちろん、観光客向けの乗馬も盛んらしい。日本人ならば、星空見物も魅力かも知れない。

 ところでD社長の話では、ここにはときどき従業員を連れてキャンプに来るのだそうだ。ただ驚いたのは、普通なら国道からここまで荷物を皆で分けて担ぎながら、歩いて来るらしい。約9kmの道のりだと言うではないか。

 この日はやわな還暦前の日本人と、モンゴル人とは言え100kg超の体 (本人はいつ聞かれても、99.9kgと答えるが)をゆらす親友B氏が混じっていたので、止めたらしい。そういえばウランバートルを出た時、クルマの中でD社長が突然「10kmくらいなら歩けますか?」と訊ねてきたのだった。

 さて このドゥガナハッド、これまで行ったモンゴル各地のなかで最も森林の多い地域だと思う。ただし気候的条件が大きいのだろう、日本よりは植生が単調で、その主な構成樹種は針葉樹ならアカマツ類、落葉樹ならシラカバ類だった。そして中・低木が少なかった。

モンゴルの森を訪ねて 日々好日、日々感謝。 (E.O)