(203) 初夏のモンゴル⑦

モンドガナ鳶

モンドガナ馬

【ドゥガナハッド―鳶と馬】

 写真はドゥガナハッドで出会った二種類の動物、トビと馬である。

 まずトビの方だが、キャンプ場の隅の井戸のような所に9羽も寄り集まっていた。こんなに多くのトビが一堂に会したのを目撃するのは、日本で一度あるだけである。彼らはそこの四角い立入り禁止柵のような場所に止まり、まさしく井戸端会議をやっていたようだった。「おっ!」それを発見し、カメラを構えてひっそりと近づいて行った。すると、すぐ気づいて1羽去り,2羽去り・・・。9羽全部が近くの高木に飛び移っていった。そこで慌てて撮影したのが上の写真である。  

 しかし その木にも長く止まっておらず、みな弧を描きながら、遠くへトビ去ってしまった。中には日本の仲間と同じように、あのピーヒュルルーという鳴き声を発するものもいた。なお参考のために、例の鳥博士にお尋ねしたら、日本にいるトビの種と変わらないでしょう、ということだった。

 一方、写真のモンゴル馬のことである。以前にも述べたが、サラブレッドなどの競走馬に比べると、明らかに小形なのだ。それに華奢な雰囲気を漂わせていた。けれど、この馬は“名馬”なのだそうだ。飼い主は後日紹介するが、ダンガンさんという方でD社長と知合いだという。

 ダンガンさんだから、弾のように動作が速い人かと思ったが、、ふつうの動きなので安心した。彼の話によると、この馬はときどき催される地方の競馬大会でよく優勝するのだという。どうやら彼のご自慢の馬らしい。

トビが舞い 馬が駆け行き 森もあり。日々好日、日々感謝。 (E.O)