(201) 初夏のモンゴル⑤

初夏のモンゴル5-1

初夏のモンゴル5-2

【樹木栽培農場―その2】

 とにかく広い、50haは!東京ドームの総面積の約10.7個分である。(本当は「甲子園球場の総面積の・・・」と書きたかったが、最近のタイガースの成績は何だ!)ともあれ、長辺1,000m×短辺500mの長方形の農場なので、使い勝手がよいだろう。それに幹線国道のすぐ脇である。

 農場の整備状況については先回触れた。ただ驚いたことに、これらの整備工事はほとんど従業員が行ったという。ゲルの組み立てなどはお手のものだろうが、その他の建築,井戸掘りから灌水用配管まで大半を彼らが施工したらしい。ということは、施設の補修や改善も彼らでだいたい対応できるということだ。これは心強い。

 さて写真上で、列状に植えられている苗木はやはり針葉樹が多い。しかし、落葉樹も何割か見えた。これらの多くは米国オレゴン州の業者から入れたものだという。さっと見回った限りでは、枯れはあまり無かった。

 また、写真下は樹木種子の播種作業である。まず、幅広の低い畝をこしらえてから、そこに等間隔で筋を付けて行く。この筋付けにはシンプルな自作の道具があった。その筋目に左側の作業員が種まき機で、種をまいていく。この種まき機は手動だが、ドイツ製である。その後、右側の作業員が表土におがくずを撒いていく。仕上げに、真ん中の女性がそれらの畝に灌水をしていく。

 ところで今回、ここの一角1haを無償で借りて、日本産の耐寒性樹木の試験植栽をやらせてもらうことになった。

この広い農場にいると、気が大きくなって 日々大日、日々大感謝。 (E.O)