(570) モンゴル日記(285)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて33 】

北モンゴル最奥部を訪ねて33

北モンゴル最奥部を訪ねて33

 峠からの下り道で、周辺の森の縁や樹間にはこうしたタカネバラ(タカネイバラ)の仲間があちこちで咲いていた。前号で書いたハマナスに似た花というのはこれだった。

 昨年夏に訪ねたモンゴル中北部エグ川の流域では、この花をたびたび見かけた。というか、群落をなしていた場所もあった。だからそれに比べたら、こちらでのタカネバラの分布は少ないという印象である。だいいち今回の旅ではここでしか見なかった。

 上の写真のように花色はピンクで、これが普通だと思う。森の縁や日あたりが悪くない道の脇などで、小さい集まりをつくっていた。また,帯状に生えていた場所もあった。

 そんな中で下の写真のように、濃いピンクの花が一輪 見られた。これは別の種ではなく、おそらく突然変異だろう。ピンクの花々の中に、こうした濃い花色だから目立った。サーッと周辺を見てまわったが、この一輪だけだった。

 ところで,峠で長い休憩を取ってまもないのに、なぜこうして筆者が”花探索”の時間を得たのか?実は今回のメンバーは皆、筆者が花関係のビジネスをやっていることは知っていた。先導車のBa氏もご存じだった。その彼が、長い道中だから一回くらい筆者に花を見せる時間を与えよう、という考えになったらしい。それでクルマを止めてくれたようだ。

今回もいろんな好意や善意に助けられた。やはり 日々好日、日々感謝。 (K.M)