(577) モンゴル日記(292)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて40 】

20161105-02

20161105-01

 これから3回にわたり、往路で出会った花についてその一部を紹介しようと思う。

 まず上の写真は(567),(568)号で述べた”峠”の、その周辺で見つけた植物である。樹林の縁といった場所で、どちらかと言うと半日かげで咲いていた。草丈は20,30㎝。花は小さく白い花だったが、実に可憐で印象的だった。気になったので撮影しておいたものだ。

 帰国してから、O先生にお尋ねした。植物のことで見当がつかなくなると,いつも頼ってしまう。なにしろ植物分類の大家なのだから。ともあれ,先生からご教示いただいたところでは、この植物はサキシフラガ(ユキノシタ科)の仲間だろうとのこと。

 一方、下の写真の植物は上記の”峠”に至る手前、道沿いの日当たりのよい斜面に咲いていた。草丈は50~100㎝くらいあったろう。爽やかな青い花が多く付き、遠くからでも認識できた。どうやらシソ科植物のようだった。

 それ以上の詳しいことは、現時点ではよく分からない。ただ道中では,この植物をときどき見かけた。概してモンゴルにはシソ科植物が多く分布しているように感じる。

 日本ほど植物相は豊かではない。しかしモンゴルの地には耐寒性と耐乾性を備えた,たくましくて美しい花々が生きている。日々好花、日々鑑賞。 (K.M)