(586) モンゴル日記(301)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて49 】

北モンゴル最奥部を訪ねて49-007

北モンゴル最奥部を訪ねて49-008

 トラブルやアクシデントに会わない,のどかな走行がしばらく続いていた。しかし,やがて行く手にこんな構造物が現れた。水が満々と流れている川に、怪しげな橋がかかっていた。以前(563)号で書いた”屏風岩”のあの橋よりも危うい!こちらはオール木製なのだ。

 隊長Ba氏もクルマで渡ることに不安を抱いたようだった。それで,他の運転手3人と一緒に歩いて向こう側(左岸)に行った。とくに彼は橋のあちこちを入念に観察しながら渡った。(上の写真)

 と,そこへオートバイが・・・。地元民らしい男性の二人乗りだった。彼らは二人乗りのまま、その橋をあっさりと渡りきった。すでに渡っていたBa隊長は、向こう側に行った彼らから話を聞き始めたようだった。(下の写真)

 そして,結論を出した。向こう岸で彼は片手を上げた。「渡ろう!」の合図。こういう場合、彼は他の人たちに相談する,あるいは意見を聞く等ということはしない。これまでそうだったし、この場合もそうだった。彼が旅のこと,地理的なことにはいちばん詳しい。そして,彼が下す判断は間違っていないはずだ。このツアーのリーダーに彼は最もふさわしい。だから,彼が決めたことには従おう。そうした認識が皆に徹底していたように思う。

 さあ行動開始!Ba氏とその友人たちから、本物のリーダーシップをかいま見せてもらった。日々選択、日々決断。 (K.M)