【 北モンゴル最奥部を訪ねて61 】
上・下の写真はいずれもテングス川の川原に生えていた植物である。だいたい日差しが強く乾燥しがち,たまに増水ありの場所だ。が,健気にも花を咲かせていた。
上はナデシコの仲間と思われる。至る所にあったわけではなく、ポツンポツンとあった。ただ,この辺りに咲いていた花で黄色は何種類かあったが、赤系はこれしかなかった。
どうやら,ここでは群落を成す植物というのは見当たらなかった。ただ対岸にはツツジ類と思われる木本だけが、とぎれとぎれに列状に生えていたが。
さて,下の写真はおそらくマンテマ類だろう。この連載でも以前書いたが、その時には草原で咲いていた。しかし,これは川原という過酷な場所で踏ん張っている。この植物の生育環境の幅は広いのかも知れない。
ところでちょっと観察してみると、これらのナデシコもマンテマも、石と石の間の土壌が溜まった場所で生育していた。彼らはこうした場所を選んで根づいたのだろう。
考えてみたら、ナデシコもマンテマも同じナデシコ科植物であった。筆者の判定が間違っていなければ、前者はナデシコ属,後者はマンテマ属となる。同じ科の植物を意図してここに載せたわけではない。偶然そうなっただけで、ちょっと不思議に感じた。
川原で遊んでいると、せせらぎの音に混じってトビの鳴き声も聞こえてきた。あーぁ,日々のんびり、日々ゆったり。 (K.M)