(94) モンゴル再訪25-太陽とワシ

モンゴル再訪25-太陽とワシ

 モンゴルの真っ青な空と、輝く太陽、そして大空を舞うワシである。

 前回,前々回と書いてきた乗馬体験であるが、その道中で写した写真である。早足歩行をしていた馬の上から撮ったものだ。撮ったというより、正確に言うなら「偶然撮れた」と言うべきだろう。何しろ、ファインダーを1秒も覗いたか?、右手で斜め後上空に向って勘でシャッターを押した。そうしたら、幸運にもこの画像が写っていたのだ。

 この写真は今回のモンゴル訪問で、最も気に入った1枚である。太陽とワシという構図が良い。神のような存在,永遠なるもの,崇められるものと、強きもの,気高きものとの組み合わせである。それにワシタカ類には憧れを抱いてきた。ただ、タカ科の何鳥かまでは分からなかったが、バットゥルさんの話では間違いなくワシであるということだった。

 このワシは高い空で風に乗り、悠々と飛び回っていた。気付いたのは、筆者たちが乗馬を始めてしばらくしてからである。上空に姿を見せては消え、消えては現われた。筆者は感激し、バットゥルさんにこの鳥について尋ねた。それで素晴らしい被写体がやって来たと思い、撮影機会を狙っていた。が、落馬の事が頭から離れず、なかなかそれも覚束ない。半ば諦めていた。

 けれど、“亀石”での休憩後は自信が増したのか、通り過ぎる風景を惜しいと考え出したのか、担いでいたリュックサックからカメラを取り出した。そして、右手で辺りの景色を撮影し始めた。そこにちょうどやって来たシャッターチャンスである。が、これほど上出来なモノが撮れるとは予想していなかった。

モンゴルでワシに会えて 日々好日、日々感謝。 (E.O)