(95) 佐渡が見えた夕方

佐渡の見えた夕日

 先日 雲の多かった夕刻だったが、遠く佐渡ヶ島を眺めることが出来た。この辺りつまり新潟平野のど真ん中から、夕陽をバックにした佐渡が望めたのだ。うっすらだが、大佐渡・小佐渡の山並みも確認できた。

 これに似た風景は、この辺からも昼間なら時々見られる。しかし、この時間帯に夕陽と佐渡がこんな位置関係にあり、一瞬「おや、何山脈だったかな?」と思わせるような、こうした景観をあまり見たことがない。いや実際はあるのだろうが、筆者が気に留めることがほとんど無かったのだろう。

 このブログを始めてから物事への関心が広がったり、いっそう興味を注ぐことが多くなってきた。折節の花々はもちろん 日常・非日常の景観、人や人の営みの面白さを感じさせる場面には、以前よりは注意を傾けるようになってきた。

 さて、越佐海峡(佐渡海峡)と呼ばれる新潟と佐渡の間は、近い地点の直線距離にして30km余りだと記憶している。それにこの辺は海岸から直線距離にして10kmほど入った地点なので、合わせて40kmくらいの距離だろうか。

 海の向こう側に島があるという風景は、筆者は好きだ。小さい頃、新潟海岸に海水浴に連れて行ってもらった時も、はるか彼方に島が浮かんでいるのを見ると、なぜか安心したところがあった。

 ところで、薄暗くなってきた辺りの田圃は、そろそろ緑色から黄金色に変わってくる時季である。やがて稲の穂が重く垂れ、ほぼ一斉に稲刈りが始まる。そうすると、長くて暑かった夏の終わりと秋の始まりを感じるのだ。

 そんな事を思い浮かべていたら、たちまちの内に夕陽が沈んでいった。

佐渡が見える日も 日々好日、日々感謝。 (E.O)