(103) マルバルコウソウ

マルバルコウソウ

 この時季、ウォーキングの最中に必ず目にする花だ。日当たりの良い場所でススキ等に巻き付きながら、赤い漏斗状の花を多く付ける。緑葉の中に混じって咲くから、小さいが目立つ。

 生育場所は信濃川に注ぐ小河川の堤防道路の肩である。そこはウォーキングで年中通るコースである。群落というほどではないが、帯状に10m以上にわたって繁茂している。そして、毎年ヒガンバナの咲くこの頃に花を見せる。

 小さい頃、路傍や堤防などで見た記憶のない植物だった。ウォーキングを始めてから6年以上になるが、 毎年そこを通るたびに何の花だろうかと思っていた。そこで何度か少しは調べてみたが、結局は判明しなかった。

 しかし昨年、植物関係者の一人としてまじめにきちんと文献・資料をあたって、突き止めようと考えた。そして しばらく探っていったら、花はルコウソウに似ていることは分かった。しかし、葉が全然違う。けれど、偶然ある植物事典でそのルコウソウの隣のページにこれが載っていた。そこで、この植物がマルバルコウソウ(別名:マルバルコウ)であることがやっと分かった。帰化植物のツル性一年草なのである。

 確かに同じ帰化植物のルコウソウと花はよく似ている。しかし、葉が羽状に細く裂けるので、それに対して丸葉と言ったのだろう。「なるほど・・・。」この点はよく理解した。

 なお参考までに記すと、マルバルコウソウもルコウソウもヒルガオ科ルコウソウ属に分類される。

 帰化植物でも咲くとやはり美しいものが少なくない。だいたい このマルバルコウソウが、持ち込まれたのは江戸末期という。

花があれば帰化植物でも 日々好日、日々感謝。 (E.O)