(213) 初夏のモンゴル⑰

船下り

船下り

【川下り―その1】

 前夜にD社長が試した夜釣りの結果が良くなかった。そのため、急きょ朝になってから釣りは取りやめ、川下りをすることになった。

 それで皆がボートとその付属品を車から引っ張り出し、手際よく準備を進めた。そのうち「シャチョー泳げますか?D社長が訊いています」、とB氏。「大丈夫、中学生のとき水泳部だったから」、と筆者。

 それでも心配だったのだろう。準備完了後、D社長は筆者の救命胴衣の具合をチェックした。それは少し大きめで、下の方に腿に巻きつけるベルトが付いていた。しかし、それを締めてはいなかった。彼はそれを見つけると、自ら筆者のベルトをしっかりと両腿に巻きつけてくれた。

 でも、大丈夫かなァ・・・少しは不安を抱いていた。けれど、これまで幾度もこうしたツアーに連れて来てもらったが、トラブルには一度も遭遇していない。郷に入っては郷に従え!川に入っては川に従え!覚悟を決めると、気持ちは落ち着いた。

 写真上で、手前の3人はクルーである(左からE君,D社長,筆者)。この撮影後すぐに、ボートを川に下ろした。さあ出発!離岸である。ボートは水面を順調に滑り出した。川風も適度に吹いてきて清々しい。

 そのうち水鳥らしき野鳥が飛来し、運よく前方の中ほどに何羽かが身を浮かべた。このチャンスを逃すまいと、とっさにシャッターを押したのが写真下である。(例の「鳥博士」によると、これらはカワアイサではなかろうか、ということだった。写真はぜひ拡大してご覧あれ。)

日本の夏の猛暑と比べたら・・・日々極楽、日々感謝。 (E.O)