(655) モンゴル日記(370)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて118 】

 上の写真の植物は結論から言うと、何ものか分からなかった。筆者の野生植物に関する知識ではとても・・・。帰国してから、持っているモンゴル側の資料にもあたったが,載っていなかった。

 この植物、草丈は50,60㎝くらいだったろうか。花は白い小花の集合で、まるでボール花序とでも表現できるほど、球状にビッシリと小花が付いていた。そして日当たりのよい特定の場所だけで、ポツン,ポツンと生えていた。

 地元新潟の親しい先生にもお聞きした。しかし,先生は「うーん,四弁の花らわね。ひょっとしてジンチョウゲの仲間らかも知れんね。おめさん,匂いを嗅いでこねかったかね?ほんのき草本らったかね」と,矢継ぎ早やに質問を受けた。

 そう言われても・・・。確かに,ジンチョウゲ科の植物は大半が木本だと事典にも記してあった。よう分からん。ただ印象に残った花のひとつだから、まァ次回への宿題にしよう。けど,この奥地に再び行けるだろうか?

 それはともかく,写真下の植物は分かりやすいキキョウの仲間。端整な5弁の花組みで、清楚な姿を見せていた。これも群落ではなかったが、この辺りではときどき目にした。思うに,だいたいキキョウなどは群落を形成しないのだろう。

 それにしても,もう1時間はとっくに過ぎている・・・お迎えのボートはまだ来ないのだろうか。

 花も貴重、迎えの船はもっと貴重。 (K.M)