(614) モンゴル日記(329)

【 北モンゴル最奥部を訪ねて77 】

北モンゴル最奥部を訪ねて77

北モンゴル最奥部を訪ねて77

 引きつづき例のアカツクシガモ一家の話題である。筆者にとって彼らの観察は、ここでの張り合いのひとつになった。

 上の場面では,どうやら片方の親鳥(オス?)が欠けているようだ。時々こうした場面はあった。エサでも探しに行ったのだろうか?さて,この写真の背景にある抽水植物帯は、彼らにとって生活環境の一部になっていると考えられる。実際に餌場や避難場所となっていたようだ。ある時には、彼らがここに逃げ込む姿を目撃している。なお抽水植物は,水生植物のなかで水の中から突き出て成長するようなタイプ、たとえばマコモ,ガマなどだ。これらは群落を形成しやすく、川でも植生基盤である泥土と、ゆるい流れがあれば成立しやすい。

 下の写真はきれいに撮れた。これには親ガモ2羽と子ガモ9羽すべてが写っている。いちばん手前の前・後にいる,大型で明るい茶色の羽で頭が白の2羽が親鳥。それに比べ小型で、羽色も頭も親鳥ほど明るくないのが子鳥だ。

 彼らをずーっと追っかけていても、見飽きなかった。ただ彼らはたいてい一ヶ所に留まっているわけではない。だから彼らが移動するときは、こちらもそーっと少しづつ移動する。しかし,いったん彼らから見て,目立つような動きをすると、彼らは警戒して泳ぎを早めて遠ざかって行った。

 どうも筆者の方が彼らのカモになっていたカモ?! 日々鳥みだし、日々ワクワク。 (K.M)