(77) 洪水の堤外地

洪水の堤外地-1

洪水の堤外地-2

 上の写真は4日前=先月30日の信濃川の洪水に見舞われた堤外地である。参考に載せた下の写真は、(36)号「堤外地の春」に掲載した平常時の同じ場所である。

 先日の大水は、本当に水の恐ろしさすら感じた。半日くらいで 堤外の畑が,ビニールハウスが,温室がしだいに濁流に飲み込まれていった。水面が堤防下4,5mまで迫ってきた。すさまじい水の量であり、勢いだった。もしかして濁流が堤防を越して来るのではないか、とさえ思った。年配の人たちが、「こんげ大水見たことねぇ。53年の時よりひでなァ。」と言っていた。筆者にしても、まさか この地域に市から避難勧告が出ようなどとは考えてもいなかった。

 ここ数年の堤防工事がなされていなかったら、溢水し堤内に濁流が流れ込んだだろう、と多くの人が語っている。筆者もそう思う。なぜなら、その堤防工事によって堤防の高さが3mほどかさ上げされたからだ。

 33年前の昭和53年夏にも豪雨によって信濃川が増水し、当時の堤防で川水が堤防下3,4mにまで達した。その時の大水の様子と、関係者が必死になって水防活動をする姿をはっきりと記憶している。

 ところで今回の大水によって、当社は被害をほぼ免れたと言っていい。けれど、被害を蒙った同業者は何軒もある。彼らは水の引くのを待って、懸命に復旧作業に取り掛かっている。親しい方には可能なやり方で、出来る範囲の応援はしているつもりだが、なかなかままならない。申し訳ないと思っている。

何でも起こるシャバだから、素直に 日々好日、日々感謝 と言えない時もある。 (E.O)