(92) モンゴル再訪23-乗馬①

モンゴル再訪23-乗馬

 馬上から筆者が撮った写真である。右はB氏、左はインストラクター(!?)のバットゥルさんである。この2人の間に挟まれ、少し後ろで筆者が茶色の馬に跨っている。この頃は少しは慣れてきたので、こうして撮影する余裕も出てきたのだ。

 生れて初めて馬に乗った。突然乗せられたというのが真相に近い。

 ゲルで泊った翌朝、朝食前にB氏が「シャチョー、もう馬が来ているから、なるべく早く食事を終わってヨー。」と言うのだ。「ええっ!何のこと?」。そういえば前の晩にB氏が、酔っていた筆者に「あす馬に乗りますか?」と誘ったような気もするが・・・。

 窓の外を見ると、馬が3頭 既に入口につながれている。それで質問をする間もなく、覚悟をする心の準備もなく、事前の指導もなく、いきなり馬に乗せられた。

 インストラクターといってもバットゥル氏がやってくれたのは、筆者が馬に跨るとき尻を押してくれたこと。それに、鐙の長さを調整してくれたことだけである。あとは、筆者の両足が鐙にちゃんと収まっているのを確認すると、自分の馬に跨り、わが馬の引き綱を持ちながら すぐに馬を歩かせ始めた。

 どこを掴んで、どんな風に乗ったらよいのか、どんな点に注意したらよいかなど、全く説明無しである。B氏も乗馬に関しては何も教えてくれなかった。ただ「大丈夫、大丈夫。」だけだった。

 しかし、こちらは堪ったものではない。息が抜けなかった。最初のうちは とにかく落ちまいとして、鞍の前部に付いている鉄棒を固く握り締めて離さなかった。必死だった。

初めての経験でも落馬せずに済んで 日々好日、日々感謝。 (E.O)